ミュンヘンへの旅④
最終日。
小さいカフェでゆっくりしたあとはアルテ・ピナコテークに向かう。
周辺は大学が多くて、ミュンヘンにはボッチィチェリやルーベンスなどの西欧絵画がメインに展示されているアルテ・ピナコテークと、ゴッホの「ひまわり」やモネなど18世紀〜19世紀の作品中心のノイエ・ピナコテーク、近代美術メインのピナコテーク・デア・モデルネの3つのピナコテークがある。
正直、ミュンヘンにこんなに大きい美術館があると知らなくて、アルテ・ピナコテークの充実っぷりに驚いた。時間があればノイエピナコテークの方も見たかったけど、工事中で閉館してるみたい。
ブーシェの〈ポンパドゥール夫人〉。これ、近くでよく見てみるとドレスの装飾や胸元のフリル、足元に落ちているバラの描き込みがとても細かい。こういう細部をじっくり見たくなるので、ロココ時代の作品は見てて飽きないな…と思った。
ルーベンスの〈最後の審判〉。地獄が描かれている右下の男の顔、顔だけドス黒くて目は血走っているのですっげーキモい。
しかしルーベンスの描く女性の体、あまりにもブヨブヨすぎないかというぐらい肉付きすぎ。
レンブラントの〈イサクの犠牲〉も。
カラバッジョの〈イサクの犠牲〉は、アブラハムの信仰を試すため焼かれようとしている息子イサクの顔がいかにも「ちょ、待てよ」みたいな顔をしていておもしろいのだが、レンブラントの作品のイサクは首抑えられて本当にしんどそう。でも光と闇のコントラストが見事で、暗闇と一体化しているアブラハムの衣服、天使とイサクの体は光が照らされているように明るい色彩で描かれている。
そのほかブリューゲルやプッサンの作品もあって、全部ゆっくり見るなら半日はかかるほど見応えある美術館だった…行ってよかった。
ピナコテークを出たら外は雨。でも出発前に調べていた"cafe Lotti"にどうしても行きたかったので、雨の中歩く。
ピンクと白で統一された内装がかわいかった。
席についてメニューを眺めていたら、"hallo"とにっこり声をかけてくれた男性の店員さんはちょっとぽっちゃりしていてそれも可愛かった。カプチーノを注文したらハートでデコレートされていてさらにキュンキュン。
わたしが入ったときはお客さんも少なかったので、雨が降っている間ゆっくり過ごすことができた。
滞在している間、夜ごはんどうするか問題に直面したのだけれど最終日でようやく解決した。夜になるとレストランはカップルや友人同士でいっぱいになって、ひとりでレストランに来ている人はあまりいない。
でもマリエン広場のデパートの最上階がビュッフェになっていて、野菜や肉、芋、パン、デザート、スープ、ドリンク全て揃っていて最高の空間だった…お腹すいていたからもりもり盛れるだけ盛ってお会計に進んだけど、15ユーロくらいだった。
しかもパン無料でもう一コ取っていっていいよ〜って言われたので、パンももうひとつ取る。でもドイツのパンだけあってめちゃくちゃ堅かった。あと、ドイツだけあって圧倒的芋率の高さだけど、もちろん芋以外の料理もあるので大満足。
イタリアやチェコに行ったときは調べないで適当なレストランに入って外れたことが多かったけど、今回はひとりだしきっちりいきたいカフェやレストランをリストアップしたおかげで、ドイツでまずいものにぶち当たることが幸運にも無かった。
見る場所は特に決めていなくても、ごはん食べる場所はちゃんと調べるの、大事だな…