Somewhere in the world

感じたこと、みたもの、聴いたものをつらつらと書いていくブログ

6月 よかった映画まとめ

6月あんまり映画みてないけどほとんどが良かった(順不同)

 

1. 夏の夜は三たび微笑む(1955)

f:id:crybaby___aya:20180630201234j:image

ある夏、弁護士のフレデリックの元愛人デジレーは母の別荘にフレデリックフレデリックの妻アン、フレデリックの息子ヘンリック、デジレーの愛人のマルコム伯爵、シャーロッテ伯爵夫人を招く

 

またベルイマンです。シェイクスピアの「真夏の夜の夢」をベルイマン風にした喜劇。すごく面白かった!複雑に絡み合う恋はまさに戦争のよう。フレデリックはかなり年下の妻のアンを愛してるけどまだセックスしていないことに悩んだり、フレデリックの元恋人のデジレーはフレデリックを取り戻そうと計画を練り…

やっぱりこの作品でも映像表現は美しい。特に別荘のベッドが出てくる仕掛けがすごくロマンチックでときめきが止まらないので観てほしい。

 

2. 恋は雨上がりのように(2018)

f:id:crybaby___aya:20180630202011j:image

女子高生の橘あきらはバイト先のファミレスの店長に恋をしている。
なかなか気持ちに気づいてもらえないあきらは悶々とするなか、陸上部の友人に部活に戻ってこないかと催促される

 

2018ベストのオープニング。疾走する小松菜奈を大画面で楽しめて、小松菜奈好きのための小松菜奈の映画というかんじだった。

"おっさんと女子高生の恋"というより、作家を諦めた店長と陸上をやめてしまったあきらがもう一度夢と向き合うというアツい話。小松菜奈が青空の下で涙をためながらしゃべるシーンは本当に美しくて、おっさんと女子高生の恋愛モノの終わりのアンサーをこの映画で出してる。

 

3. 害虫(2002)

f:id:crybaby___aya:20180630202721j:image

サチ子は小学校の頃の教師に恋心を抱きながらも中学には行けずに、少年のタカオやホームレスのキュウゾウと過ごす日々を送っていた

 

いや、これはわたしが中学生の時にたまたまWOWOWで観て衝撃的だった。何となくまた観たくなって観たけどやっぱりおもしろかった。忘れられないのがナンバガが流れるシーン!

サチ子を宮崎あおいが演じていてかわいい。でもやっぱり不思議でどこか惹きつけられる魅力があって、サチ子が下校途中に「ねぇ生理?生理?」とか聞いてくるキモい男がいたり、サチ子の母(りょう)の恋人にレイプされそうになる。今見たらマジでこういう周りの男たちが気持ち悪い。

サチ子を毎日迎えにくる優等生のなつこを演じてる蒼井優も超かわいい。あと、木下ほうかとか大森南朋伊勢谷友介がチョイ役で出てて地味に豪華なので必見。

 

5.  空気人形(2009)

f:id:crybaby___aya:20180630203857j:image

独身男性が持っていたラブドールの"ノゾミ"がある日心を持つようになる 

 

ずっと観たかったけどやっと観れた。

結局、人は互いに愛もセックスも誰かで埋めることで何とかやっていってそうして人生は続いていく。

まずノゾミが動き出してワクワクしながら世界に触れるシーンがかわいい。あとやっぱりぺ・ドゥナの曲線がつるっとしてて、本当に人形みたいできれい…

わりとびっくりな展開になったけど観て良かったと思える作品だった。板尾が何気に演技うまい。

 

6. わたしは、ダニエル・ブレイク(2016)

f:id:crybaby___aya:20180630204842j:image

心臓病でドクターストップがかかり、仕事ができなくなったダニエルは給付金をもらう手続きのために奔走するが…

 

この映画を観ながら福祉は誰のためなのか考え続けていた。日本でも本当に貧しい人には生保が行き渡っていないし、生保を受けている人がお金を使っているだけで「生保いらないじゃん」と叩く世の中…決してイギリスだけの話だとは思っていけない。でもイギリスと日本で違うな、と映画を観て感じた点は人の関心さ。

この映画ではダニエルの職場の人だって「困ったらなんでも言ってくれよ」とか、万引きしたケイティにも「仕事紹介するよ」とか声をかけてくれている…

「オンラインで予約してください」と門前払いされる59歳のダニエルにとってインターネットなんてちんぷんかんぷん。高齢者の情報格差の描写もリアルだった。

とにかく観る前と観た後ではタイトルの意味が全然違くて、わたしはめちゃくちゃ泣きました。

 

7. アリス(1988)

f:id:crybaby___aya:20180630205819j:image

初めてのヤン・シュヴァンクマイエル。これはダークな世界観の「不思議の国のアリス」で、出てくるうさぎがなんかキモいし、たぶん誰かがみる夢の中に近い…

語り口調の唇がアップで映し出され、一気にその世界に引き込まれる。不思議の国のアリスの話自体をだいぶ忘れていたので、体が大きくなったアリスがうさぎに石をガンガンぶつけまくるところとか容赦なさすぎて笑う。

でも「積み木投げたらうさぎがどういう反応するかな?」とかはこの歳のアリスだったら考えることで、それは時に狂気にもなる。わたしも小さい時に蟻の巣を好奇心で潰してたことを思い出して怖くなった…

 

8. ルナシー(2005)

f:id:crybaby___aya:20180630210357p:image

精神病院の職員に拘束される悪夢をみるジャンは、暴れて部屋のものをめちゃめちゃにしてしまう。偶然その場で助けてくれた侯爵に、セラピーに誘われ着いていくが奇妙なことに巻き込まれていく

 

最高。今月みた映画の中で一番おもしろかった。そして一番狂っているので万人にはおすすめできません。

これもヤン・シュヴァンクマイエル。ストーリーがちゃんと起承転結あって、なにより監督が映画始まる前に「この映画に芸術性を感じないでください。ホラー映画です。芸術はもう死んだ。」って説明してくれてるのでおもしろい(笑)

マジでまともな人なんか一人も出てこないし道徳性のかけらもない映画です。時々ストーリーを説明するかのように挟まれる肉のアニメーションがウケる(笑)

わたしが一番好きなシーンは、侯爵が秘密の儀式みたいなのを開いていて黒装束の美女たちがいやらしく十字架型のケーキを食べて、そのあと男たちと乱交するシーン…この、"見てはいけないものを見てしまった"感が「アイズ・ワイド・シャット」っぽくて好き。侯爵は神なんて信じていないのでめちゃくちゃ釘を打ちつけたキリストの像の前でフェラさせてるんですけどね。

DVDについてるメイキング映像もかわいいので観てほしいです