Somewhere in the world

感じたこと、みたもの、聴いたものをつらつらと書いていくブログ

映画『反撥』をみて

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きのう、「反撥(1965)」を観た。

ここから先ネタバレ。

 

あらすじ

 ロンドンのアパートで姉ヘレンと暮らすキャロルは美容室で働いていてデートを誘う男コリンもいる。姉が妻子持ちの男マイケルを毎晩のように部屋に泊めることに強い嫌悪感を抱いていた。毎晩のように姉の喘ぐ声が聞こえてくる。神経質で潔癖性のキャロルは、男性恐怖症になると同時に男に犯される夢を見るようになり、徐々に精神的に壊れて行く。

(Wikipedia から引用)

 

傑作。カトリーヌ・ドヌーヴの目のアップから始まるシーンはヒッチコックの「めまい」っぽい。キャロルの部屋の棚の上に置いてあるものを長回しで映したり、スリル感ある音の使い方。レイプシーンは無音で撮られている。

キャロルが音に怯えて夜眠れなくなるところは、小さい頃に時計の針の音でさえ怖くて眠れなかったときを思い出す。

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キャロルにとって男は汚いものでしかないのだ。言い寄ってくるグッドルッキングガイにキスされても帰ってから口をゆすぐし、姉の恋人が自分のコップに歯ブラシを入れるのは不快でしかない。自分をいやらしい目で見る大家をメッタ刺しにするキャロルは狂っているが「わかる」という気持ちにもなる。

 

きちんと化粧をして身だしなみを整えて生活していれば女である以上男性から性の対象として見られるこの世の中で、キャロルが自分を襲おうとする大家をメッタ刺しにするのは誰が責められようか?正直「いいぞ!キャロル!もっとやれ!💪」みたいな気持ちになった。

他人から向けられるいやらしい視線は不快でしかないのは本当で、実際短期間アルバイトしていた社長から「エッチしたい」というLINEが続けざまに届いたり、中学の頃自転車を漕いでいたら汚いオッさんに声をかけられたり、高校生のとき制服で帰る途中作業員の男性に「おっ 女子高生〜」みたいに声をかけられるのも全部気持ち悪いし、忘れられるわけない。

 

ただ、キャロルは映画の終盤口紅を塗ってベッドで男性に犯されるのを待っている描写があるように「無意識下の欲望」もテーマになっている。でもそれがあるとしたらなんか気持ち悪い。この映画を撮ったポランスキーは少女たちにセックスを強要したりしていることを考えれば「こういうの喜んでるんだろ?」みたいなものが透けて見えるし(拡大解釈かもしれないけど)。

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映画のなかで出てきたメタファーが気になる。

ピサの斜塔はおそらく男性器だとすれば兎の頭や芽がニョキニョキ伸びているじゃがいもはなんだろう…?